小型犬のドッグフードの選び方。愛犬が喜ぶドッグフードを探そう
愛犬の健康と食事には密接な関係があります。大切な家族である愛犬にはずっと健康でいてもらいたいですよね。また、食事は愛犬にとって楽しみな時間の一つでもあります。
ドッグフードは実に様々な種類が販売されていて、「うちの子にはどのご飯をあげれば良いのだろうか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は小型犬のドッグフードの選び方をご紹介します。
目次
- 小型犬に適した粒の大きさ
- 小型犬に適したフードの種類
- 小型犬のドッグフードを選ぶ5つのポイント
- 総合栄養食を選ぶ
- ライフステージ
- 価格
- 原材料
- 食いつき
- まとめ
小型犬に適した粒の大きさ
小型犬用のドッグフードですから、もちろん粒は小さく作られています。その中でも、小粒とさらに小さく作られた超小粒が販売されていることはご存知でしょうか。
大型・中型・小型と3つに分類される犬ですが、さらに細かく超小型犬に分けられることもあります。この超小型犬に合わせた超小粒のドッグフードも販売されているのです。
超小型犬は小型犬の中でも特に小さく、成犬時の体重が4kgくらいまでの犬のことを指します。超小型犬はもちろん口も小さいので、大きい粒だと食べづらいこともあるでしょう。
「小型犬」とひとくちに言っても、体重区分ははっきり決められておらず、およそ10kgくらいまでを小型犬といいます。例えば2.5kgのチワワと、8kgのミニチュアシュナウザーはどちらも「小型犬」ですが随分と大きさが違いますよね。
食べやすい粒の大きさも変わってきます。また、粒が大きすぎると食べない犬もいます。愛犬が食べやすい大きさの粒のものを選んであげることが大切です。
小型犬に適したフードの種類
ドッグフードには硬いドライタイプのものと、水分を多く含んだウェットタイプのものがあります。また、その中間であるソフトな食感のセミドライ、半生などと呼ばれるドッグフードもありますね。
ドライフード | セミドライフード | ウェットフード | |
水分量 | 10%以下 | 20~35%程度 | 75%程度 |
硬さ | 硬い | 中間 | 柔らかい |
歯石の付きにくさ | 付きにくい | 中間 | 付きやすい |
保存期間 | 長い | 中間 | 短い |
嗜好性 | 低め | 高め | 高め |
コスパの良さ | 良い | 中間 | 悪い |
このように、コスパや保存期間など、メリット、デメリットは様々です。一般的には水分量が多いほどドッグフードの嗜好性は上がるとされていますが、歯石は付きやすくなります。
特にウェットフードは歯石が付きやすいところがデメリット。小型犬は口が小さく、その中に歯が密集して生えているので、中型犬や大型犬に比べて、口腔トラブルが非常に多い傾向にあるので注意が必要です。
体の小さい小型犬ほど、食が細かったりグルメであったりする犬が多く、中々気に入ったものしか食べてくれないことがあります。
ですが、老犬で硬いものが噛めない、子犬が全く食べてくれないなど、健康面で心配がある場合を除けば、ドライフードを与えるほうがメリットは多いでしょう。
できれば、あまり甘やかしすぎずドライフードを与えるのがおすすめです。
小型犬のドッグフードを選ぶ5つのポイント
メーカーは飼い主さんの購買意欲を上げるために魅力的な言葉をパッケージに並べています。書いてあるのはもちろん、どれも良さそうな言葉ばかり。
では、どのようなポイントに気を付けてドッグフードを選べば良いのでしょうか。
総合栄養食を選ぶ
実は量販店に売っているドッグフードには、「一般食」と「総合栄養食」があることはご存知でしょうか。
商品の裏や原材料などが表記されている部分に必ず記載されていますので一度チェックしてみましょう。「総合栄養食」とはそのドッグフードとあとは水だけで、必要な栄養素が補えると認められているものです。
「一般食」とはウェットフードなどによくみられますが、嗜好性が高く愛犬が喜んで食べる傾向があります。ですが、「一般食」だけをずっと与えていると不足する栄養素が出てきてしまうのです。
いわば、おやつやファーストフードなどを毎食、食べているようなものです。美味しいですが、そればかりを食べ続けていると健康に良くないですよね。ですから、愛犬には必ず「総合栄養食」を与えてあげましょう。
ライフステージ
次に気を付けてあげたいのがライフステージに合ったドッグフードかという点です。年齢に配慮したドッグフードを選んであげることも大切。子犬である成長期には多くのエネルギーを必要としますが、高齢になってくると代謝も落ちやすくなり、必要なカロリー量は減少します。
元々、小型犬用のドッグフードは、体の小さい小型犬が少量で必要なエネルギー量を摂取できるようにカロリーが高めに作られていることが多いものです。そのため、高齢で代謝が落ちた犬や、留守番が多く室内でずっと寝ている犬、あまり散歩に行かない犬には、カロリーオーバーになってしまうこともあるでしょう。
小型犬は関節トラブルも多いので、肥満には気を付けてあげたいところです。体型や年齢、運動量に合ったドッグフードを選んであげましょう。
価格
人と同じように犬にも食費が掛かります。毎日与えるドッグフードは、なるべくコスパの良いものを選びたいという気持ちもありますよね。
ですが、あまりに安価なものにはそれなりに理由があるものです。安く作るために、小麦やとうもろこしなどの安い穀物でかさを増していることが多いのです。
これでは犬にとって重要な栄養素であるタンパク質が不足しがちになってしまいます。また、保存期間を長くしたり大量に生産するため、高温で加熱処理され、栄養素が壊れたり風味が損なわれたりしています。
損なわれた風味を補うため、動物性の油を吹き付けていることが多いのですが、この油が酸化しやすく、必然的に保存料などが必要となってしまいます。
安いからと値段だけに飛びつかず、ある程度質の良いものを与えてあげることが愛犬の長期的な健康に繋がります。
価格が高いほど良いというわけではありませんが、ドッグフードの質と価格を考えて丁度コスパが良いと言えるのが1kgあたり1000円~2000円程度。
1000円以下のものはできれば避けたいですね。この辺りを目安にドッグフードを選んでみてはいかがでしょうか。
原材料
原材料は、もちろん重要なポイントです。また、危険な添加物が入っていないかも確認する必要があります。
良質な動物性タンパク質が使われているものを選んであげましょう。原材料の表記は多く含んでいるものから順に記載されているので、最初に動物性のタンパク質が記載されているものがおすすめです。
また、ヒューマングレードのドッグフードだと安心です。ヒューマングレードとは、人も食べることのできる原材料が使われているもの。
なぜならひどいときには、安価なドッグフードには「4Dミート」と呼ばれる肉類が使用されていることがあるのです。
- DEAD:死んだ動物の肉
- DISEASED:病気の動物の肉
- DYING:病気などで死にかけていた動物の肉
- DISABLED:障害を持った動物の肉
これらは原材料では、チキンミールやポークミール、ミートミールなどと表記されています。もちろんこの記載があるからといって必ず4Dミートが使用されているわけではありません。
ですが使用されていないとも言い切れず、そういった危険性もあるということを頭の片隅に置いておいてください。
さらに調理法にもこだわり、高温加熱処理ではなく低温で熟成されているものであると、なお良いでしょう。
そして、なるべく合成着色料、酸化防止剤(BHA、BHT、エトキシキン、ソルビン酸カリウムなど)、香料が入っていない、もしくは少ないドッグフードを選ぶことが重要です。
品質を保つために多少は仕方のない部分もありますし、原材料や調理法、無添加などにこだわればこだわるほど当然価格は上がっていくでしょう。
ですが、ドッグフードに使用してもいいとされている添加物の基準値は、人が口にするものよりもはるかに高い数値で設定されています。
そのため、愛犬の健康を守るには飼い主さんがしっかりとドッグフードの原材料を見極めてあげる必要があります。
食いつき
いくら健康に良いものと言っても、できれば美味しいものを与えてあげたいですよね。愛犬が喜んで食べている姿は、飼い主さんにとっても嬉しいものです。
少食であったり、味の好みが難しかったりする傾向のある小型犬。まずはなるべく少量のものを購入してみて、愛犬の食いつきを確認してみてください。
愛犬が喜ぶものを見つけるのが難しいこともあるでしょうが、あまり神経質にならず、飼い主さんも楽しんで愛犬に合ったドッグフードを探しましょう。
小型犬のドッグフードの選び方まとめ
上記の点をまとめるとドッグフードを選ぶポイントは以下の点です。
- 総合栄養食を選ぶ
- 年齢や運動量を考慮して選ぶ
- 安すぎないドッグフードを選ぶ
- 危険な添加物など入っていないものを選ぶ
- 愛犬が喜んで食べるものを選ぶ
小型犬のドッグフードを選ぶ際にポイントとなる点をご紹介しました。犬は人のように自分で食事を選ぶことができません。与えるものは全て飼い主さんが決めるもの。
病気になり、病院へ通うとそれこそ高額の治療費が掛かります。少し価格が高くても、良いものを食べていると病気になるリスクは減るでしょう。
普段の食事に少しお金を掛けることで、愛犬が少しでも長く健康で元気でいてくれれば嬉しいですね。