小型犬人気犬種1~10位の好発疾患と対策方法

小型犬

こんにちは。動物看護師のチョコです。ご訪問ありがとうございます。

今回は「小型犬人気犬種1~10位の好発疾患と対策方法」についてじゃ。しっかり学んでいっとくれ。

犬種を選ぶとき大きさや見た目の好みで選びがちですが、生き物である以上病気や怪我で治療しなければならないことが必ず起こります。

ですが、多くの飼い主さんは「気を付けていれば大丈夫。なってしまってもちょっとした病気程度で大きなトラブルはそうそう起こらない。」なんて思っていることがほとんどです。

それ故に通院や手術・入院となったとき「まさか家の子が…」とショックを受けることが多いのですが、動物医療の現場にいる人間からするとなんとも甘い考えとしか言いようがありません。

むしろ、犬種によっては好発疾患(犬種特有のなりやすい疾患)というものがあり、それになっても当たり前くらいの覚悟で迎え入れるべきです。

とはいえ、一体その犬種にとって何が好発疾患なのかが分かっていればそこまで悩みませんよね。

そこで、ここでは人気犬種1〜10位それぞれの好発疾患には何があるのかをお伝えします。

既に迎え入れてしまった方も今検討している方も、その犬種の好発疾患を知ることができれば治療のための予算やケアなど対処しやすくなるので、ぜひ覚えていってください。

犬種人気1〜10位の好発疾患を知ろう

それでは早速人気1〜10位の犬種それぞれの好発疾患をあげていきます。

疾患によっては治療で治るものもあれば、生涯コントロールしながらうまく付き合っていかなければならないものもあるため、ぜひ覚えておきましょう。

トイ・プードルの好発疾患

トイプードル

トイ・プードルの好発疾患といえばなんと言っても関節疾患骨折です。

関節疾患であれば膝蓋骨脱臼が多く、グレードがステージ1〜4まであります。グレードがあがればあがるほと症状は重くなり、手術をしなければならないケースも少なくありません。

膝蓋骨脱臼は膝のお皿が内側または外側に外れてしまう疾患で、グレード2までは日常に大きな支障が出ることは少ないですが生活に注意は必要です。

そして、グレード3になると頻繁に脱臼を繰り返し足を上げたままでいることか多くなり、普通に生活しているだけでも脱臼してしまいます。

グレード4になると常に脱臼した状態だけでなく、骨の変形も強いため膝の曲げ伸ばしもできない状態に。

関節疾患というと年齢が高くなると起こりやすいイメージがあかも知れませんが、トイ・プードルはもともと関節が弱い犬種なので子犬の時点ですでに外れやすい子も少なくありません。

また、骨折についてもトイ・プードルはとても骨が細いのでそうでない犬種よりも折れやすく、室内をダッシュして家具にぶつかっただけで骨折してしまったなんてこともあるほどです。

チワワの好発疾患

チワワ

チワワもトイ・プードル同様、骨関係が弱く膝蓋骨脱臼骨折をしやすい犬種です。

また、それだけではなく気管支虚脱にも悩まされやすい犬種でもあります。

気管支虚脱は気管の軟骨が変形して狭くなった状態で、ガチョウのようなガーガーといった咳や酸欠を起こすため、ただの咳だと油断してはなりません。

少しむせただけかな?と様子をみてしまう飼い主さんも少なく無いのですが、小さい体での息苦しさは大きく体力を奪われ辛いものです。

小さい体で必要以上に頑張らせるのではなく、早い段階で動物病院に連れて行ってあげましょう。

ミックス犬(MIX10kg以下)の好発疾患

ミックス犬

MIXをペットショップなどでオススメする理由として「純血種のような好発疾患になりにくい」または「特有の疾患がない」といった話しを耳にしたことがある人もいると思います。

確かに、日本犬の雑種であれば特有の疾患というものがないため病気に強いということも言えますが、チワックス(チワワ × ミニチュアダックスフンド)やマルプー(マルチーズ × トイプードル)といった好発疾患を持ち合わせた犬種の掛け合わせでそのような印象はありません。

むしろ、好発疾患を持つ犬種同士を掛け合わせることでそれぞれなりやすい疾患を当たり前に発症することは多く、動物医療に携わる側からすると「呼吸器系やりそうだな…。」「皮膚弱いだろうな…」「心臓弱そう…」といったことが真っ先に頭に浮かぶくらいです。

そのため、MIXの好発疾患というよりも掛け合わせされた犬種の好発疾患を持ち合わせていると思っていたほうがいいでしょう。

例えば、チワックスの場合はチワワのように鼻が短いわけでもダックスほど胴が長いわけでもありませんが、この2つの犬種に共通している患いやすい疾患といえば皮膚病です。

アトピー性皮膚炎や食物アレルギー性皮膚炎といった皮膚疾患はチワワもミニチュアダックスフンドにも多く見られ、どちらも生涯食事や薬でコントロールして付き合っていかなければなりません。

このように、MIXだから病気になりにくいわけでも強いわけでもなく、純犬種特有の好発疾患がないわけでもないのです。

柴犬の好発疾患

柴犬

柴犬は日本犬ということもあって洋犬のようにさまざまな好発疾患が多くあるわけではありませんが、それでもよく見られる疾患として皮膚疾患痴呆があります。

皮膚疾患もさまざまですが、脱毛・アトピー性皮膚炎・食物アレルギー性皮膚炎といったものに悩まされやすい犬種です。

脱毛に関しては抜け毛が気になるということでバリカンでカットしてしまう飼い主さんもいるのですが、柴犬はバリカンでカットするとその部分の毛が半年~1年以上生えてこないということも少なくありません。

なぜバリカンで短くカットすると毛がキレイに生えそろわず脱毛のようになってしまうのかについてメカニズムはまだわかっていませんが、安易にバリカンでカットするとなかなか毛が生えそろわない可能性が高いことは覚えておきましょう。

また、痴呆症は高齢になると起こる可能性がでてくる疾患でその疾患の8割は日本犬であるというデータも出ています。

その8割にはさまざまな日本犬がいますがそこには柴犬も含まれていて、医療が進み犬の長寿化が進むにつれて痴呆を発症する子も増えてきているのです。

洋犬ほど多くの疾患に悩まされるということはないものの、病気で悩むことはないというわけではなく、ある意味強い覚悟が必要な犬種だと言えます。

ミニチュア・ダックスフンドの好発疾患

ダックスフンド

ミニチュアダックスフンドといえば胴長短足がチャームポイント。しかし、そのチャームポイントと同じくらい有名な好発疾患が椎間板ヘルニアです。

胴長短足のミニチュアダックスフンドは遺伝的に椎間板ヘルニアになりやすいことがわかっていて、年齢を重ねてからなるものではなく若いうちから発症するケースも少なくありません。

そのため、「まだ若いのに…」とショックを受ける飼い主さんは多いですが、ショックよりも適切な対処がきるためにも若くても若くなくてもなるものだと認識しておくといいでしょう。

ポメラニアンの好発疾患

ポメラニアン

ポメラニアンはチワワのように足が細く鼻が短い犬種ということもあり、その好発疾患もチワワと同じようにあります。

つまり、膝蓋骨脱臼気管支虚脱も起こしやすい犬種ということです。

また、ポメラニアンは柴犬のようにバリカンでカットすると、そこの毛が生えなくなり脱毛状態になることが多い犬種でもあります。

ポメラニアンはたぬきカットや柴犬カット、ライオンカットなど、さまざまなカットスタイルを楽しめますが、バリカンでカットするなら注意が必要です。

ミニチュア・シュナウザーの好発疾患

シュナウザー

ミニチュア・シュナウザーは皮脂分泌が多い犬種ということもあり、皮膚疾患を多く患いやすい犬種です。

特に膿皮症や脂漏性皮膚炎といった、皮膚の常在菌の悪化で起こる皮膚疾患を患いやすい傾向にあります。

本来皮膚の常在菌は共存している存在です。しかし、皮脂分泌の乱れや免疫力の低下などで通常の数よりも増殖してしまい、結果として膿皮症や脂漏性皮膚炎といったものを引き起こします。

頻繁にかゆがっている様子が見られたり、独特なニオイやベタつきなどを感じたら早めに診察に連れて行ってあげてください。

皮膚疾患は極端なことを言うと命にかかわる疾患ではありませんが、かゆみによるストレスや二次感染、さらに強いかゆみとひっかき傷から痛みへと変わることも少なくありません。

このような大きなストレスはミニチュア・シュナウザーの性格を攻撃的なものへと変えてしまうことにもなります。

ヨークシャー・テリアの好発疾患

ヨークシャー・テリア

ヨークシャー・テリアはすごく小さい子から大き目の子までいますが、大きさ問わず関節疾患を患いやすい犬種です。

膝に手を置いてゆっくり後ろ足の曲げ伸ばしをすると、カクッカクッといった違和感のようなものを感じることが多く、ひどくなると膝蓋骨脱臼を引き起こします。

トイ・プードルやポメラニアンと同じように、ヨークシャー・テリアも関節は決して強くないので、いつ膝蓋骨脱臼として内科治療や外科治療が必要になってもいいように備えておくと安心です。

しかし、それ以上にできるだけ悪化しないように室内は滑りにくい素材で足元を整えてあげたり、高いところからのジャンプなど膝に負担がくるようなことは避けるようにしましょう。

フレンチ・ブルドッグの好発疾患

フレンチブル

フレンチ・ブルドッグはなんといってもその鼻の短さから呼吸器疾患が好発疾患として真っ先にでてきます。

鼻が短いとどうしても呼吸が慢性的にしずらいというのもありますが、それ以上に鼻の通りが狭くなったり鼻の奥の筋肉が過剰にたるむことで喉から気管にかけて狭くなるなど、複合的な症状が出る短頭種気道症候群は有名です。

子犬の頃はそこまで目立った呼吸の様子は見られにくいですが、それでも鼻の長い犬種よりもフガフガ言うことは多く大きくなるにつれてそれは目立ってきます。

ただ呼吸が他の犬種よりも僅かにしにくいだけという単純なものであればいいのですが、短頭犬気道症候群でなくても呼吸のしにくさは命にも関わるため気が抜けません。

特に夏場や興奮などによって息が上がると十分に体に酸素を行き渡らせることができないため、普通に元気で特別な病気もしていなかったのに…ということも少なくありません。

シー・ズーの好発疾患

シー・ズー

シー・ズーはこぼれそうな大きな目が特徴的です。そしてその大きな目が好発疾患としてしばしば角膜炎を引き起こします。

角膜炎は角膜に傷がついてしまうことで引き起こる目の病気ですが、シー・ズーは目が大きいのでどうしても毛やホコリなどの影響を受けやすいのです。

特にトリミング後はお顔をカットしたときのカットした毛が目を傷つけてしまったり、シャンプーが目に入りやすかったりといったこともあります。

目がしぱしぱしている様子に気付いた時点ですぐ診察すると、ほとんどの場合目薬で治療することができますが、ひどくなると緑内障に発展してしまうため注意が必要です。

緑内障になると眼圧が高くなったり最悪失明してしまうため、早期発見・早期治療が大きな鍵となります。

犬の好発疾患に備えてペット保険加入を検討しよう

犬を家族として迎え入れる時点で、たとえ治療費として一度に100万円かかったとしても問題ない!という飼い主さんは少ないと思います。

もちろん、すべての治療で数百万円もかかるわけではありませんが、関節や骨の外科治療となると治療・入院で小型犬でも20万円以上かかることがほとんどです。

これが大型犬になると倍以上軽くかかることは念頭において置かなければなりませんし、小型犬であっても決して小さな金額ではありません。

こうしたお金の問題のせいで治療をすることができないとなると虐待問題になりかねないことや、できる限りの治療を受けさせてあげるにしても十分な治療には至らないのはいわずもがなです。

犬は自分の意思で飼い主を選び家庭に入るのではなく、人間側に選ばれて迎え入れられるのですから、その意味をしっかり考えてあげなければなりません。

とはいえ、大きな金額を簡単に出せる家庭は多くはないのが現実ですので、少しでも負担が軽くなるようにペット保険の加入検討をおすすめします。

昔と違って現在は数多くのペット保険があるため、月の保険料と補償内容を照らし合わせながら、犬種ごとの好発疾患にあった保険会社とプランを選ぶようにしましょう。

また、ペット保険は掛け捨てなのでもったいないという人も少なからずいるのですが、万が一の費用を一度に出せるのであれば当然ペット保険にかける必要もありません。

しかし、先ほどもお話ししたように一度に数十万~100万は簡単に出せるくらいの余裕がないのであれば、月々掛け捨てでもサポートしてくれるペット保険は大きな助けになります。

小型犬人気犬種1~10位の好発疾患と対策方法のまとめ

人気犬種1~10位それぞれの好発疾患を今回はピックアップしてお話ししましたが、好発疾患はあくまでも頻繁に起こりやすい疾患です。

たとえ好発疾患でなくても普段の生活や年齢などが要因となって起こる疾患もあります。

当たり前ですが犬は生き物です。だからこそいつ何が起こっても大丈夫なように備えておくことや、特有の疾患に対処できるだけの知識を身に着けておくことが重要です。

POINT

  • 関節疾患が起こりやすいなんて知らなかった。
  • 骨折するなんて思わなかった。
  • まさかここまで呼吸が辛いなんて…。
  • こんなに頻繁に目の治療をすることになるとは思わなかった…。
  • 毛が生えてこないなんてあるの?
  • 皮膚病になりやすい犬種だなんて思ってもいなかった…。

こうしたまさかこんなはずじゃなかったということはよくあります。

ですが、少し勉強をすればこんなはずじゃなかったではなく「やっぱりなりやすいんだね。」といった気持になるはずです。

そして、それに合わせた対処や対応も何も知らないよりスムーズにできるはずですので、ぜひ迎い入れる犬種はどんな病気になりやすいのかを勉強してあげてください。