成犬のドッグフードの選び方。無添加・ヒューマングレード・グレインフリー
成犬は子犬を卒業した状態なので、いろんなドッグフードを食べられる時期。老犬になるまで期間が長いため食べるものもしっかりと選ぶことをおすすめするわ。
その通りじゃ。成犬期は長い。良くない原材料のドッグフードを食べ続けるリスクを考えるのじゃ。
犬はライフステージごとに重要視されるドッグフードの選び方が異なります。
特に成犬のライフステージは一般的には子犬や老犬期よりも長い為、長期間安心して与えられるドッグフードを選ぶことが大切です。
今回は、成犬のドッグフードの選び方について幅広くご紹介致しますので、ドッグフード選びで悩んでいる飼い主さんは是非ご活用ください。
成犬のドッグフードに切り替えるタイミング
一般的な成犬年齢を目安にする
まずは一般的な成犬年齢を目安にして、それに合わせて体の成長がとまったかを確認します。
一般的に成犬年齢は下記の表のように1歳〜7歳となっています。ですが、犬のサイズによって少し差があります。2番目の表でサイズの成犬年齢を見て目安にしてください。
全犬種の年齢の目安
子犬期 | 0歳~1歳 |
成犬期 | 1歳~7歳 |
老犬期 | 7歳以上 |
サイズ別の成犬年齢の目安
超小型犬 | 生後6か月以上 |
小型犬 | 生後6ヶ月~10か月程度 |
中型犬 | 生後12カ月以上 |
大型犬 | 生後15か月~18か月程度 |
超大型犬 | 生後18か月~24か月程度 |
体の成長が完全にとまった段階で切り替える
一般的な成犬年齢を目安とし、個々の犬の成長がとまったかを確認してドッグフードを成犬用に切り替えます。体の成長がとまったか否かについては、主に体重と体格を目安に判断すると良いでしょう。
犬の成長段階については犬種差のみならず個体差があるため、子犬期の成長期間中に定期的に体重や胴回りのサイズ、背丈の長さを測っておくと成長がとまったか否かの判断がしやすくなります。
体重変化や体格変化が見られなくなったタイミングで、成犬用のドッグフードに切り替えましょう。
成犬のドッグフードの選び方
肥満に配慮したドッグフード
成犬は体の成長に伴って豊富なエネルギー量が必要とされる子犬期とは異なり、維持期に入るため運動量や活動量に対して食事から摂取する栄養量が過剰になってしまう場合があるため注意が必要です。
実は、日本国内の場合は獣医師が見た犬の肥満率は何と46.2%と半数近く、飼い主も犬の肥満に気づいていない場合が多いと言われています。
肥満は病気の予備軍であると言われますが、肥満が引き起こす病気には椎間板ヘルニアなどの脚や股関節の病気、呼吸器系の病気や糖尿病、内臓疾患など数多くあるので成犬時のドッグフードを選ぶ時に注意しましょう。
主に肥満になりやすい炭水化物(糖質)の含有量が少ないドッグフードを選ぶことが大切ですので、米類やトウモロコシが主成分のドッグフードは避けると良いでしょう。
肥満予防のためには、ドッグフードの給与量に注意を払うことはもちろん、ドッグフード選びで穀物不使用のグレインフリーのドッグフードや、犬が消化しやすい良質な動物性たんぱく質を主成分として使用しているものを選ぶと良いでしょう。
無添加のドッグフード
犬の年齢に関わらずドッグフード選びで気にかけたいことが、無添加のドッグフードであるかどうかです。
特に成犬の維持期は犬のライフステージで一番長くなることが殆どですので、継続して長期間ドッグフードを与えることを考えると無添加のドッグフードに越したことはありません。
ドッグフードに含まれる保存料、酸化防止剤、着色料、保湿剤などの添加物については、短期間与えたからといってすぐに犬の健康に被害を与えるわけではありません。
しかしながら、添加物の一番の問題は「継続して長期間の間添加物に含まれる毒物を犬に摂取させる」ということです。
特に添加物の多くに含まれる発がん物質は犬の体内で蓄積して健康被害を与える為、成犬という長いライフステージで継続して添加物の入ったドッグフードを摂取させ続けることは避けなくてはいけません。
ヒューマングレードのドッグフード
日本国産というと品質が良いというイメージがありますが、実はドッグフードに関しては海外製の方が割合で考えると品質が高いものが多いと言われています。
日本国内で出回っている総合栄養食のドッグフードであれば、AAFCO(米国飼料検査官協会と呼ばれるペットフードの栄養基準を定めている機関)の条件をクリアしていますが、これはあくまで最低限の必要条件と考えるべき基準です。
特にペット先進国とも言われるドイツやアメリカに関しては、ヒューマングレードの原材料を使用しているドッグフードが非常に多くありますが、日本では未だに肉や魚などのどの部位を使用しているかも不明確なドッグフードが多数販売されています。
そのため、ドッグフードを選ぶ上では使用している原材料がヒューマングレードで安全性の高いものであるかも確認する必要があります。
ちなみに、よくドッグフードの成分に「ビーフミール」や「チキンミール」というように「ミール」、または「エキスパウダー」と書かれていることがありますが、これはドッグフードの主成分に使用している肉類、魚類の副産物を使用していることがあるためドッグフードを選ぶ時には注意しましょう。
グレインフリーのドッグフード
グレインフリーのドッグフードとは穀物を使っていないドッグフードで、過剰な炭水化物摂取を避けることができるほか、犬の消化器官に負担をかけにくいためドッグフードを選ぶ時はグレインフリーであるかについても判断基準にすると良いでしょう。
良質な肉や魚に比べて、穀物類は低価格でドッグフードを製造することができるため未だに多くのドッグフードメーカーで穀物を利用しています。
これらの穀物類に関しては犬の消化器官に負担をかけやすいため、ドッグフードの主成分としては好ましくありません。
長いライフステージの中で成犬が病気にかかりにくい体を維持するためには、免疫力維持が非常に大切で、犬の免疫細胞の約7割が集中する腸の健康維持のためには消化に優しい動物性たんぱく質が主成分のドッグフードを選ぶことが大切です。
コストパフォーマンスで選ぶ
犬の食事は毎日のことで特に成犬時のライフステージは長期間ですので、長期的に与えることができるかを配慮して価格を考えながらドッグフードを選ぶことも大切です。
ドッグフードは実は価格が高いドッグフードであれば全て品質が良いというわけではありませんし、それほど高額でないドッグフードでも高品質のドッグフードはあります。
価格を配慮するのであれば、人気のドッグフードのメーカー名やブランド名に拘らずに自身でドッグフードの主成分や栄養素の含有量を確認して選ぶことがとても大切です。
有名なメーカーやブランド名を持っている製造元は、ドッグフードの品質向上のために使用している予算以外にも多くの広告予算を使用しているため、ドッグフードの価格が高額になりがちです。
高額であるから犬の健康にとって良いドッグフードであると決めつけずに、しっかりと内容量を確認することがドッグフードを選ぶ時には重要です。
正規品であるかを確認して選ぶ
海外メーカーのドッグフードを選ぶのであれば「正規品」表記があるドッグフードを選ぶと良いでしょう。
商品によって異なるものの、「正規品」表記があるドッグフードは一般的に製造メーカーとそのメーカーに認証された正規店の2か所でドッグフードの受け渡しが行われています。
それに対して「並行輸入」の場合は商品が複数の業者で受け渡されていたり、流通場所や一時保管場所も不明確だったりするため、ドッグフードがどこでどんな状況で保管されていたかを把握しにくくなります。
また、正規品の多くは湿気が多い日本の気候に合わせたパッケージングであったり、輸送時に定温コンテナで湿度管理が行われていたりすることが多いので、ドッグフードの酸化問題など考慮して正規品を選ぶことをおすすめします。
成犬のドッグフード選び方のまとめ
維持期である成犬のドッグフードの選び方についてご紹介致しましたが、犬の成長段階で考えると基本的に成犬期が犬のライフステージで最も長い期間となります。
そのため、何より「病気になりにくい体を維持する」ことを考えて、体に有害な添加物や過剰な炭水化物が入っていない安全性の高いドッグフードを選ばなければいけません。
ドッグフードは毎日犬が摂取する健康維持に欠かせないものですので、しっかりとラベルを確認して細かな点に配慮しながらドッグフードを選んであげましょう。
ドッグフード選びは原材料も大切じゃが、犬の状態に合わせて選ぶことも必要じゃ。
わからない場合は動物病院の先生に聞いてみるのもいいと思うわ。
一般的には健康状態が良好の場合は、原材料で選んで問題ないと思うんじゃ。飼い主は愛犬の様子をしっかり見てあげるんじゃぞい。