犬が受動喫煙するリスク。呼吸疾患・ガンなど愛犬への影響を考える

犬の疑問

こんにちは。動物看護師のチョコです。ご訪問ありがとうございます。

今回は「犬が受動喫煙するリスク。呼吸疾患・ガンなど愛犬への影響を考える」についてじゃ。しっかり学んでいっとくれ。

室内で飼育されている犬が多くを占める現代。愛煙家の方が家族にいる家庭では、犬にとってタバコは害がないのか一度は考えたことはあるのではないでしょうか。

そこで今回は犬の前でタバコを吸ったらどのような被害があるのか、ご紹介したいと思います。

犬にもタバコによる健康被害が起こる

結論からお伝えすると、人にとって害のあるものは犬やそのほかの動物にとってももちろん害があります。

タバコを吸わない人に起こる健康被害の原因として、副流煙や受動喫煙という言葉は聞いたことがあると思います。副流煙とは、火の着いたタバコの先から出ている煙のことを言います。

実はこの副流煙には、実際にタバコを吸っている人がフィルターを通して吸い込む主流煙よりも多くの有害性物質が含まれているのです。近年では、タバコを吸わない人に被害が出ないよう配慮される傾向がとても強いのもこのためです。

厚生労働省の発表によると、副流煙は主流煙に比べると、「ニッケルは30倍、ニコチンは2.8倍、タールは3.4倍、一酸化炭素は4.7倍、カドミウムは7倍、アンモニアに至っては46倍含まれている」とされています。

そしてこの副流煙を、タバコを吸う人の周りにいる人が自分の意思と関係無く自然と煙を吸わされてしまうことを受動喫煙と言います。

そのため、施設内はもちろん屋外でも他人がいる場所では禁煙化がどんどん進んでいるのですが、この受動喫煙はもちろん犬にも起こります。

また、犬や猫は自分の体を舐めて毛繕いをしますが、これによりさらに有害物質を体内に取り入れることになってしまうのです。

犬に与えるタバコの影響

では、タバコによってどのような影響が出るのでしょうか。人では主にガンや、心筋梗塞、脳梗塞、肺疾患や呼吸器疾患などが挙げられます。また、その他にもタバコは様々な病気に関係するとされています。

タバコが犬に与える健康被害も同じようなもので、次のようなものが挙げられます。

ガン

タバコと最も関連が深いとされる病気はガンです。人では2人に1人はガンになると言われている時代ですが、タバコを吸っている人のガン発生率は吸わない人より高くなっていることは誰もがご存知でしょう。

また、副流煙にはより有害物質が多く含まれていることから、タバコを吸わない人や犬でも受動喫煙によりガンになるリスクが高まります。

犬では肺ガン、鼻腔ガン、副鼻腔ガンなどが受動喫煙により増加しているとも言われているのです。

そして、人と同様に犬の死亡原因の1位もガン。このうちどれだけがタバコの影響によるものかは分かりません。ですが、愛犬のガンのリスクを少しでも高めるようなことは避けたいものですね。

呼吸器疾患

タバコの煙によって喘息や気管支炎などを起こすケースもありますが、人と同様に犬にも呼吸器疾患は起こります。

特に小さな子供がいる家庭では、喫煙の際に気を付けている方が多いでしょうが、犬を飼っている方にも十分に気を付けてもらいたいものです。

アトピー性皮膚炎

皮膚にもタバコの影響は現れます。タバコによってアトピー性皮膚炎の悪化や、ニキビ、肌荒れ、シミやそばかすが増えるといったケースが多いです。

同様のことが犬にも起こります。もし愛犬がアトピー性皮膚炎を起こしているのであれば、タバコが原因となっている可能性もあるでしょう。

特にタバコに気を付けたい犬種

もちろんどの犬種にとってもタバコは有害であり気を付けてもらいたいもの。ですが中でも特に気を付けたい特徴を持った犬種がいますのでご紹介しましょう。

長頭種

ダックスやグレーハウンド、コリー、シェパードなど、マズルの長い犬は副鼻腔ガンといって鼻のガンになる確率が高いので特に注意が必要です。

長頭種の犬は、マズルが長いために、有害物質に触れる組織が多いことが原因であると考えられています。

短頭種

逆にマズルの短いパグやフレンチブルドッグ、ボストンテリアなどでは、肺ガンの発生率が高まります。

これは、鼻が短く、多くの有害物質が直接肺に入ってくることが原因と考えられます。

チワワ、マルチーズ、ポメラニアン、これらの犬種は元々、気管支炎になりやすい犬種です。そのような犬種の犬がタバコの有害物質を吸い込んでしまうと、発症、悪化させることは容易に考えられるでしょう。

元々、気管が細く弱い犬種を飼っている方もタバコには特に注意してあげてくださいね。

犬のタバコの誤食にも気を付ける

また、タバコで気を付けたいのは受動喫煙だけではありません。愛犬が誤ってタバコを食べてしまったという事故はよくあります。

タバコで有害なのは煙だけではありません。犬が誤ってタバコを食べてしまうとタバコ中毒になってしまう可能性があるのです。これはタバコに含まれる有害物質であるニコチンを直接体内に取り込んでしまうため。

もちろん吸い殻でも危険です。タバコ中毒になると最悪、死亡してしまう場合もあります。、喫煙するときだけではなく、タバコそのものの取り扱いには十分気を付ける必要があるでしょう。

タバコを吸う飼い主さんが気を付けること

では、犬を飼っている飼い主さんはどのようなことに気を付けてタバコを吸うと良いのでしょうか。まずは、犬も人と同じように考えるのが一番良いですね。

POINT

  • 犬のいない場所で吸う
  • 外で吸う
  • 換気扇の下で吸う
  • 空気清浄器を置く

これらに気をつけたとしても、衣服やカーペット、カーテンなどにも有害物質は付着し残ります。タバコを吸った後で愛犬を抱っこしたり、愛犬が後から喫煙した部屋に入ったりすれば残った有害物質を吸ってしまうことも十分にあり得るのです。

そのため、厳密に言うとどの方法も完全に愛犬をタバコから守ることはできません。もちろん、犬と同じ部屋でタバコを吸い続けるよりは随分とリスクは軽減されるでしょう。

一番は禁煙する以外に方法はありませんが、誰でもが容易にできることではありません。また、ベランダなどの外で吸うことでご近所トラブルへ発展してしまうなど、難しい問題がある場合もあるかもしれません。

とはいえ、毎日同じ部屋で副流煙を吸わせてしまっていると愛犬の寿命を縮めてしまうことに他ならないのです。せめて、愛犬の受動喫煙のリスクを下げられるよう配慮してあげてくださいね。

犬が受動喫煙するリスクまとめ

大切な愛犬には長生きしてもらいたいものですよね。食事や体調の変化に気を付けたりしていても、普段何気なく吸っているタバコが愛犬の健康を損なっているのであれば意味がありません。

愛犬になるべくタバコの被害を与えないよう、正しい知識を持って一緒に暮らしてあげましょう。