犬の関節炎に効果のあるサプり。原因、症状や対策は?

サプリ

関節のトラブルは本当に多いの。飼い主さんがしっかりと見守ってあげてください。

愛犬が起き上がるときや歩くときに不自然になっていることはありませんか?

そんなときは何かしらの原因で関節炎を引き起こしている可能性があるので、早めに動物病院で検査を行う必要があります。

関節炎は一般的には老犬に起こりやすいと考えられていますが、遺伝子的疾患による関節の病気で若くから関節炎を伴うこともあります。

犬は言葉を話すことができないので、愛犬のSOSにいち早く気づいてあげましょう。







関節炎とは?

関節炎になる犬

犬の関節炎は病気や老化など何かしらの要因で関節部分に炎症が引き起こされる症状で、主に関節の軟骨部分の変形、軟骨組織の破壊によって炎症や腫れ、痛み、跛行を伴います。

多くの場合は足根関節や股関節の軟骨に生じ、骨の間のクッション的役割を補う軟骨部分がすり減ると慢性的な関節痛が引き起こされて、ズキズキとうずくような「疼痛」が現れます。

関節炎は老衰によって軟骨が衰弱傾向にある老犬によく見られる症状ですが、年齢に限らず先天性、または後天性の股関節の病気や股関節以外の病気によって引き起こされることもあります。

関節炎の予防方法は?

体重管理。愛犬の太り過ぎに注意する

体重が極端に増えないよう体重管理を行うことで関節炎予防を行います。

一般的に犬の体に対して体重が適切でない場合、関節への負担が大きくなることから関節炎が生じやすくなります。

その他、過度な体重は心臓、呼吸器官などをはじめとし体の様々な部位に負担をかけやすく糖尿病や高血圧、心疾患などを悪化させる原因にもなりますので、過体重を予防することは関節のみならず犬の様々な病気予防にも役立ちます。

適度な運動。運動しすぎないよう注意する

犬の運動量は、一般的に小型犬であれば1日1回で30分程度、中型犬であれば1日2回各30分程度、大型犬であれば1日2回各30分~1時間程度であると考えられていますが、実際には犬種や個体差、生活環境や健康状態によって大きく異なります。

そのため一般的な散歩時間を目安に、愛犬の様子を見ながらその犬に合った運動量を見極める必要があります。

運動量が極端に少なすぎる、または多すぎる場合や運動内容が好ましくない(極端な上下運動が多い場合など)に関節炎リスクが高まるので注意しましょう。

また大型犬に多い股関節形成不全に関しては、遺伝子的要因のみならず成長期の過度な運動によって引き起こされることが分かっているため、成長期の運動量にも注意が必要です。

サプリメントの活用

老犬の場合は、関節の健康維持に役立つグルコサミン・コンドロイチンなどのサプリメントで軟骨形成のサポートを行うと関節炎予防に役立ちます。




関節炎の症状

病院

関節炎の主な症状は以下になります。少しでも気にしているようでしたら注意して様子を見てみましょう。状況によっては動物病院へ受診してみてください。

POINT

  • 座った姿勢からスムーズに立ち上がることができない
  • 立ち上がるのに時間がかかる
  • びっこを引くように特定の脚をかばう
  • 脚を引きずって歩く
  • 脚を浮かせるように歩く
  • 歩行スピードが遅い
  • 段差がある場所を避ける
  • 散歩をはじめとする運動全般を拒む
  • 脚を触ろうとすると嫌がる
  • 座るときに特定の脚を横に寄せる
  • 運動後に脚を引きずる
  • 寝ている時間が多くなる
  • 痛みや違和感から攻撃的になる

関節炎の原因

高齢の犬

加齢により軟骨が衰える

加齢によって関節軟骨が衰えることによって関節炎が引き起こされます。

何かしらの理由で運動量が減っている老犬に関しても、筋肉が衰えて関節に負担がかかることが原因になったり、炎症が起こると慢性的な痛みを伴うため一層運動を嫌がったりすることから関節炎が進行しやすい状況になります。

過度な運動が原因

犬によって適切な運動量は異なりますが、関節に無理が生じるような過度な関節運動を繰り返すことによって関節炎を引き起こすことがあります。

肥満や肥満傾向が原因

肥満や肥満傾向にある犬の場合、関節と軟骨部分に過度な負担がかかることから関節へのこわばりが生じて関節炎を引き起こしやすくなります。

事故による外傷

交通事故や何かしらの事故によって怪我をした際、関節の外傷によって関節炎を引き起こすことがあります。

外傷によって引き起こされる関節炎に関しては、事故などで関節を痛めた直後のみならず時間が経過してから関節炎が生じることもあります。

関節の病気

膝蓋骨脱臼、赤十字靭帯損傷、股関節形成不全、肘関節形成不全、内側鉤状突起分離などの病気によって関節炎を引き起こすことがあります。

関節の病気は生まれつき遺伝子的原因で引き起こされることも多いので、若いうちから動物病院で検査を行うと良いでしょう。

関節以外の病気

関節に直接的問題がない場合であっても、細菌感染による乾癬性関節炎、自己免疫の異常によって引き起こされるリウマチ様関節炎などの病気が原因になることがあります。

天候

湿気の多い季節や極度に寒い時期に関しては、関節の不快感やこわばり(異常な摩耗による関節の変化)が高まり関節炎を起こすことがあります。

健康的な犬であればそれほど天候によって左右されませんが、老犬や運動不足の犬、関節に何かしらの疾患がある犬に関してはこのような時期に関節炎を引き起こしやすくなります。

関節炎の対策

ドッグラン

関節痛の対策や治療は主に以下5つに分けられますが、症状に合わせてこれらをバランスよく組み合わせることで治療効果を高めることができます。

対処療法

関節痛の対処療法とは主に痛みを緩和したり炎症を抑えたりするための症状軽減のために行われる治療で、鎮痛薬や非ステロイド系抗炎症薬、またはサプリメントを使用することによって症状を緩和します。

関節炎が生じた場合、薬やサプリメントによって関節の軟骨修復をして進行を遅らせることはできますが、一度変形した軟骨は修復が困難になるため対処療法として症状緩和を目的とした治療が行われます。

サプリメントに関しては、主に関節軟骨形成をサポートするためのコンドロイチン・グルコサミン、痛みや炎症を緩和するためのオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)が効果的であると考えられています。

原因療法

原因療法は関節痛の原因を根本的に排除することを目的とするため、関節軟骨の修復を補助するための注射や投薬が行われます。

また関節炎の原因となっている病気やその進行度合いによっては、外科的治療にて手術が必要になることもあります。

運動療法

関節痛の度合いに応じて適度な運動を行うことによって、関節の筋肉を強化したり関節可動域を広げたりすることを目的とします。

痛みを伴っているからといって関節を全く動かさずにいると、関節の周りにある「軟部組織」が衰えてしまい脚の筋肉も硬直してしまうので、適度に動かすことが大切です。

運動ができない状態まで関節炎が重症化している場合は、マッサージで筋肉や関節を動かすこともできますが、マッサージを含め運動療法には獣医師をはじめとする専門家の意見が必要です。

また運動療法を行う場合、まずは関節の痛みや炎症を緩和するための対処療法が必須となります。

食事療法

関節痛の場合の食事療法は主に関節への負担軽減を目的とした体重管理で、体重の増加や肥満対策に適した食事量、食事内容に変更します。

偏った栄養バランスも関節炎の原因になるため、栄養素の内容やバランスにも配慮する必要があります。

生活環境見直し

生活環境では脚に負担をかけないようフローリングなどの滑りやすい場所を排除する、上下運動が必要になる段差などを無くす、肉球の間の被毛をカットして滑らないようにする、過度に犬の体を冷やさないなどの工夫が必要です。

関節炎を引き起こしやすい犬

遺伝子的、または体の構造から大型犬であれば股関節形成不全による関節炎、小型犬であれば脱臼による関節炎が多くみられます。

以下の犬種は年齢に関わらず関節炎を伴う病気を発症しやすいといわれています。

POINT

  • ジャーマン・シェパード
  • ラブラドール・レトリーバー
  • ゴールデン・レトリーバー
  • バーニーズ・マウンテン・ドッグ
  • ニューファンドランド
  • セント・バーナード
  • ロットワイラー
  • シェルティー
  • ポメラニアン
  • トイプードル

犬の関節炎について原因や症状、対策を中心にご紹介致しましたが、関節炎に関しては痛みや不快感を伴い歩行障害を中心に犬のQOL低下を引き起こしやすいので、早めに犬のSOSに気づいてあげることが大切です。