犬の便秘の原因と対策。サプリも紹介

サプリ

便の状態で愛犬の調子がわかるため、しっかりチェックしてください。

大抵の飼い主さんは、愛犬の便の状態を日々確認することによって健康状態を把握しています。便が出ていないと心配になりますね。

便がでない原因は以下の6つを注意することですよ。これをチェックしておけば大丈夫!

POINT

  • 食べ物が原因で便秘
  • 水分不足が原因で便秘
  • 運動不足が原因で便秘
  • ストレスが原因で便秘
  • 老化が原因で便秘
  • トイレが原因で便秘

今回はこちらの便秘の原因と対策についてご紹介しますね。また便秘の予防方法についても解説するよ。

便は健康のバロメータともいわれているため、日々しっかりと排便回数や状態を確認して愛犬の健康管理に役立てましょう。

犬の便秘とは?

トイレのしつけ

健康体の犬であれば便は1日1回~3回程度ですが、2日~3日以上便がでていない場合は便秘であると考えられます。

また、4~5日以上排便しない場合は巨大結腸症を発症している可能性があるので、早急に動物病院で検査をしてもらう必要があります。

水分量の少ない硬い便が出た場合、数日であるからと放ってしまうと便中の水分を腸がさらに吸収することによって便秘が悪化してしまうので、たかが便秘と放っておかずに適切な処置を行いましょう。

通常犬は摂取した食事の栄養素を体内で吸収して、体に不要な物質を便として排泄するため、便秘を中心に排便に問題が起こると不要物質が蓄積して様々な健康被害を及ぼす要因になります。




便秘の予防方法は?

食事管理に気をつける

犬の消化機能に合った食事を与えることで、便秘リスクを軽減することができます。

犬は穀物や野菜の消化が苦手なため、犬の消化に適した良質な動物性たんぱく質が主原料のドッグフード、穀物不使用のグレインフリードッグフードなどが便秘予防に効果的であると考えられます。

サプリメントを与える

便が固い犬や便秘になりやすい犬の場合、腸内環境の健康維持に役立つビフィズス菌、フェカリス菌、フラクトオリゴ糖、有胞子性乳酸菌などの成分が含まれた犬用胃腸ケアサプリメントを活用すると良いでしょう。

被毛ケアを定期的に行う

換毛期をはじめとし抜け毛が多い時期はブラッシングの頻度を増やし、抜け毛が体内に入らないようにします。長毛種であれば換毛期は1日2回程度のブラッシングが理想的です。

水分補給をこまめに行う

水分摂取を自らしない犬の場合は、水分に嗜好性の高まる香り(山羊ミルクや無調整豆乳など)を混ぜてあげたり、ドライフードを与える際にぬるま湯でふやかしてあげたりするのも効果的です。

快適な排泄環境をつくる

室外で排便する犬の場合は、1日最低でも2回は外で排泄する時間をつくってあげましょう。また、室内トイレの場合はトイレが衛生的でない、場所が遠いなどの理由で排便を我慢してしまう犬もいるのでトイレ環境を見直すことが大切です。

食べ物が原因で便秘になる場合

ドッグフード

食べ物が原因で便秘になる場合は、摂取したものを上手く消化できていない可能性があります。

犬が消化を苦手とする穀物や繊維質の過剰摂取、異物誤飲やグルーミングによる被毛の大量摂取などで便秘になることがあります。

「食べ物」が原因でなる便秘の対策

犬が消化しやすいドッグフードに切り替えたり、腸内環境の健康維持に役立つサプリメントを使用したりすると効果的です。また異物誤飲の場合、便で異物が出てこないときは動物病院でX線検査や超音波検査、造影検査などで体内に混入した異物の状態を確認します。

異物を確認した場合、内視鏡を使って異物を摘出することがありますが、内視鏡での処置が難しい場合は開腹手術が必要となることもあります。

それほど大きな異物でない場合は大抵便として排泄されますが、状況に応じて高線維を摂らせて異物が排泄されるか経過観察します。

水分不足が原因で便秘になる場合

水分補給する犬

夏場や短頭種に多いのが水分不足による便秘ですが、体内に十分な水分がない場合便が固くなり便秘になりやすいと考えられます。

夏場など暑い季節は特に体温を下げるために水分が多く必要となりますので、体内の水分不足によって引き起こされる便秘がみられます。

また老犬の場合や病気によって腎機能が低下している犬の場合、水分不足を引き起こしやすいため注意が必要です。

「水分不足」が原因でなる便秘の対策

水分をこまめに摂らせることが便秘改善に効果的です。犬に必要な水分量は季節や運動量、個体差によって異なるものの、一般的には体重1㎏当たりで50~60ml/1日が目安となります。

運動不足が原因で便秘になる場合

シュナウザー性格

運動不足による便秘は、消化器官の働きが悪くなることによって引き起こされます。

「運動不足」が原因でなる便秘の対策

しっかりとした運動管理を行いましょう。目安としては小型犬であれば1日30分~1時間、中型犬であれば1日1~2時間、大型犬であれば1日1~2時間を2回に分けて行うのが理想ですが、犬種や個体差によって必要運動量は異なるため愛犬の様子を見ながら運動量を決めましょう。




ストレスが原因で便秘になる場合

ストレスのある犬

犬のストレス要因は大抵の場合、家族や生活環境をはじめとした環境の変化や飼い主との関係性で、このようなストレスが原因で便秘になってしまう事があります。

「ストレス」が原因でなる便秘の対策

犬の生活環境からストレス要因を無くしましょう。ストレスは便秘だけでなく犬の問題行動、免疫力低下による病気発症の原因にもなります。

病気が原因で便秘になる場合

病院

直腸の炎症や生殖器、泌尿器の病気などを伴っている場合は痛みによって排便を我慢してしまうことがあります。

また脊椎症や椎間板ヘルニアをはじめとした脊椎神経に問題が生じる病気の場合、感覚の衰えから便の回数が減ったり、何かしらの病気で薬を飲んでいる犬の場合は薬の副作用で便秘になったりすることもあります。

「病気」が原因でなる便秘の対策

動物病院で病気の根本治療を行う必要があります。何かしらの薬を服用している場合は、獣医師に副作用について相談しましょう。




老化が原因で便秘になる場合

老化によって運動不足になると消化器官の働きが悪くなることによって、便秘になりやすい状態になります。

また身体が不自由な老犬、病気によって体力が落ちている犬の場合はトイレに行くのが面倒になって便秘になったり、筋力低下によって便秘を引き起こしたりすることもあります。

「老化」が原因でなる便秘の対策

自分で歩くことができる犬の場合は適度な運動をさせ、1日3回程度を目安に外に連れて行き排便の機会をつくってあげることが効果的ですが、脚や股関節に問題があって自分で動くことができない場合はマッサージで排便を促すこともできます。

便秘が慢性化してしまっている場合、動物病院でリン酸エステル(フリート)などの浣腸剤や便を柔らかくする飲み薬、腸の運動を活発化させる薬などを利用した処置が行われることがあります。

浣腸剤については、あまり頻繁に利用してしまうと効果がでにくくなることもあり、犬によってリスクを伴うことがあるので自宅で行わずに獣医師に相談しましょう。

トイレが原因で便秘になる場合

トイレしたい犬

室内で排便する犬の場合は、トイレが不衛生であったりトイレが極端に遠かったりすると便を我慢してしまうことがあります。

「トイレ」が原因でなる便秘の対策

室内トイレは常に衛生的に保ち、犬の生活空間を配慮して適切な場所に配置しましょう。

便秘を引き起こしやすい犬

犬種による差はないものの、老犬は比較的便秘になりやすいと考えられます。老犬の場合、体の不調により排便場所まで行くのが面倒になる、水分摂取量が減る、また脊椎の神経麻痺やしびれにより感覚が鈍くなってしまうことで便秘が引き起こされやすくなります。

犬の便秘の予防方法や原因、対策についてご紹介致しましたが、犬の便秘原因は数多くあり食事や水分量、排泄場所などの見直しで改善することもあれば動物病院での治療が必要になることもあります。

犬が便秘になってしまった場合、何より大切なことは便秘の原因を探って原因に応じた対策を行うことです。

犬の便秘は放置してしまうと巨大結腸症をはじめとした病気の要因になりかねませんので、しっかりと日々愛犬の便を確認して適切な便秘対策を行いましょう。