犬が首をかしげる理由は?もしかして病気?

犬の疑問

犬が首を傾げている姿は普段よりもすごく可愛いらしく胸がきゅんきゅんしてしまいますよね。

しかし、一口に首を傾げるとは言ってもときどき何かをきっかけに首を傾げるのか、それとも常にと言っていいくらい傾げているのかによっても違います。

ちょっとした仕草で首を傾げるだけなら心配する必要はありませんが、もしこれが何か体に不具合があって傾げているなら治療が必要になることもありますし、たかが首を傾げているだけだからと甘く見ていると取り返しのつかないことにも。

そこで、今回は犬が首を傾げる理由にはいったいどんなものがあり、それは病気の可能性があるのかについてお話ししたいと思います。




犬が首を傾げるのは音を聞こうととしている証拠?

犬が首を傾げる姿はすごく可愛らしく、その姿を見るだけでなんとも言えない気持ちになります。

しかし、どうして犬は首を傾げるのかちょっと疑問に思ったりしませんか?

特に深い意味はないかも知れないけど、言葉の通じない生き物同士だからこそ、そうした些細な行動も何か意味があるのではないかと気になるのも当然です。

そして、もしこうした行動が何を意味するのかを知ることができれば、もっと愛犬との繋がりも強くなるかも知れませんよね。

では、なぜ犬は首を傾げるのかその理由についてですが、現段階で考えられる理由としては「いつもと違う音を一生懸命聞こうとしているのではないか」というものです。

犬が首を傾げることがよくあるケースを思い返してみると、指示を出しているときや叱っているときではなく、どちらかというと「ん?」「ごはん?」「遊ぶ?」といったような少し高い音(声)を出したときが多いです。

そうして首を傾げて聞いているときの表情も「え?なになに?!」と興味津々な表情をしている様子を見ると、やはり一生懸命音(声)を聞いて理解しようとしているというのも納得できますね。

特に耳が垂れた犬種になるとたち耳の犬種の子よりも音を取り入れようと敏感になりやすいので、耳を傾けることが多いという飼い主さんも垂れ耳の犬種を飼っている人が多い傾向にあります。

もちろん、だからといって立ち耳の犬種の子が首を傾げないということでもありませんし、首を傾げることで飼い主さんが喜ぶ姿を見て積極的に傾げようという子もいるので、そんな姿を見て癒されるのもいいですね。

ひどい外耳炎や病気が原因で首を傾げていることも

犬が首を傾げる理由が音(声)を一生懸命聞いて理解しようとしているということはわかりましたが、実は首を傾げているときが必ずしもそうだとは限りません。

実は、首を傾げているときは病気のサインの可能性もあるのです。一番多い病気のサインとしてはひどい外耳炎で耳に痛みと違和感を感じるために、常に耳を傾けているというようなもの。

特に耳が垂れている犬種は耳の中の通気性が悪いため、立ち耳の犬と比べると雑菌も繁殖しやすく外耳炎になりやすい傾向にあります。

しかし、それを警戒しすぎて執拗に耳掃除をしすぎたり強く擦りすぎるといった間違った耳掃除が原因で逆に外耳炎になってしまったり、耳毛抜きをしたときに耳の中を傷つけそれが原因で炎症を起こし外耳炎になることも少なくありません。

これは、素人である飼い主さんだけでなくプロでもついやりすぎてしまったり、経験の少ないトリマーだとその子にとってどこまでが手を付けるにあたって無難なラインなのかを見極めることができず、結果として傷付けてしまうケースも。

また、外耳炎だけでなく神経系の疾患が原因で首を傾げたままになってしまうこともあるため、首を傾げているから必ず外耳炎とは限りませんし神経系の疾患だとも限りません。

もし常に首を傾げているような状態が見られたときには、素人判断をせずに早い段階で動物病院へ連れていき診察をしてもらうようにしましょう。




犬が首を傾げたら褒めてあげると芸になる

犬が首を傾げている原因が病気ではなく、先にお話ししたような音(声)を聞いて理解しようとしているといった理由であれば心配はいりません。

ですが、それだけちゃんと聞こうとする様子が見られるのであれば、せっかくなのでひとつ芸を教えてみるのも楽しいですね。

犬に芸を教えることは何の役にも立たないと考える人もいますし、実際何かの役に立つということはありませんが、芸を覚えさせるということは飼い主とのコミュニケーション能力を高めることにつながるのです。

芸を教えてそれを行動させるためには飼い主と愛犬との間にコミュニケーションが成り立たないと絶対に不可能ですし、しつけにおいてもコミュニケーションなしではできないので、コミュニケーション能力を育てるという意味でもぜひ芸は覚えさせたいものですね。

どんな芸を覚えさせるかはその子の個性やあなたのやって欲しいことにもよりますし自由です。ただ、もし首を傾げてくれるのであればそのかわいい姿をいつでも好きなときに見られるように、首を傾げる芸というのもアリなのではないかなと思います。

教え方にもいろいろありますが、一番簡単な方法としては首を傾げる言葉をかけてあげて「ん?」と犬が首を傾げた瞬間に褒めておやつなどでご褒美をあげるというもの。

そして、教えるなら首を傾げる言葉を芸をさせる指示として覚えさせたいので、いろんな言葉で首を傾げさせるのではなくひとつの言葉で関連付けをしてあげるようにしましょう。

ちなみに、こうした遊びでも何か新しいことを覚えさせるときは、クリッカーというトレーニング道具を使うとさらに便利で確実性が増すのでおすすめです。

もし、クリッカーを使ったことがないようであればクリッカーを覚えさせても損はありませんし『音=いいことがある』を関連付けるだけでいいので、何歳からでもいつからでもクリッカーを覚えさせることができます。

一度クリッカーの音と条件を覚えさせると「クリッカーが鳴ればいいことがある。つまりこの行動をしたら音が鳴ったからこの行動をすればいいんだね!」と判断するようになるため、芸だけでなくしつけをするうえでもとても便利ですよ。

クリッカーを覚えさせる方法

  1. クリッカーを鳴らす→おやつ(フード)をあげる
  2. 1を20~30回を1セットとして1日1回~2回にかけて5セットくらい行う
  3. 5セット終わる頃にはクリッカーの音といいこととの条件付け完成

といった流れです。音の条件付けができれば、あとはやってほしいことができた瞬間に鳴らしてご褒美をあげれば自然に覚えてくれます。

犬が首を傾げる理由は?もしかして病気?まとめ

今回は犬が首を傾げる理由についてお話ししました。もし病気でなければその子なりに一生懸命聞き取り理解しようとしている現れですので、ひとつのコミュニケーションだと思って笑顔で接してあげたり、芸として意図的に耳を傾けるように教えてもいいですね。

しかし、もし病気であった場合は早期に治療をしてあげないと症状が悪化し愛犬にも飼い主さん自身も辛い思いをしてしまうので、音(声)を聞き取ろうとしている以外にも頻繁に耳を傾けている様子が見られたら早めに動物病院へ連れて行ってあげてください。

犬と人間は言葉が通じない動物ですから、些細な動きでもどんな意味があるのかすごく気になりますし知りたいと思います。

そして、その興味や観察力は犬との絆を深めるのはもちろん異常早期発見にもつながるので、「これくらいのこと気にしすぎ?」とは思わず気になることはどんどんプロに聞いて、飼い主としての知識を深めていってくださいね。